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ハマグリにカブトガニ!加布里干潟は宝の海 泥んこ遊びも楽しい

泉川(雷山川)の河口付近の加布里干潟。可也山が望める。

泉川(雷山川)は下流から河口を経て船越湾に注ぎます。その河口付近は大潮の干潮時間になると水が引いて干潟になります。地元では加布里干潟と呼んでいます。

この加布里干潟には、実はすっごい生き物が生息しています。
その一つが、ハマグリ。
今、日本で流通するハマグリの9割近くは外国産。国産の天然ハマグリはめちゃくちゃ貴重で珍しいのです。

貴重なハマグリですが、結構浅いところに生息しているため、貝を採る熊手で砂地をカリカリ〜カリカリ〜と軽く撫でると「カツン」と掘り当たり、意外とカンタンに採れます。
しかし、なぜか同じ場所で掘っても、採れる人と採れない人がいます。謎です。

加布里干潟に天然ハマグリが生息しているのは、干潟の環境が良いことと、漁業従事者が厳しい水産資源管理をしているから。そのため弁天橋付近の河口に竹で柵を設けており、柵から海側の干潟は漁協管理エリアなので入ることはできません。

竹で作られた柵。ここから先の海側は立入禁止。密入・密漁・密売の「3密」はダメです!

ハマグリは自然のものなので、自分たちで食べる分だけ持ち帰るようにしましょう。
近年、大雨などの影響でハマグリの資源量が激減しており、水産資源保護のために小さな幼貝は採取禁止となっています。漁業者も小さなサイズの幼貝は採取していないとのことです。ご理解とご協力をお願いします。

加布里干潟のすっごい生き物、ハマグリだけじゃありません。

なんか砂地がウゴウゴしている。このフォルム…?

そう、カブトガニ!!!
「生きた化石」として名高い、絶滅危惧種です。
見つけたのは幼生のようで手のひらくらいのサイズ。成体になると70〜80cmくらいになるそうです。

初めて見ましたが、上から見るとなかなかかわいらしい。
下から見るとちょっとキモい。エヴァンゲリオンの使徒にこんなヤツいましたね。

指でつまむと、トゲ(尾剣)を上に向けてきます。このサイズなら怖くないけど、成体のカブトガニの尾剣は35cmくらいになるらしく、なかなかの恐怖感が味わえそうです。

カブトガニの尾剣は武器にも使われるけど、ひっくり返ったときに起き上がったり泳いだりするために使われる

カブトガニが鳥や魚、人間などの天敵に狙われ、大きくなるまでには多くの試練が待ち受けています。いつか大きな成体のカブトガニも見つけてみたいものです。

なお、加布里干潟はなめらかな砂地。子どもは間違いなく泥んこ遊びし始めます。生物観察に興味のない子どもでも楽しめます。裸足になるとカキや貝殻でケガすることもあるので気をつけましょう。

はじめは「きゃー泥がつく〜」とか言ってたくせに。もはや泥と戯れる
潮干狩り戦力外の子どもたちは、振り向きもせず川に向かって走っていった
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この記事を書いた人

糸島市在住のフリーライター・企画ディレクター。糸島のシンボル可也山(365m)が365日眺められるところに住んでいるが、登山歴はまだ4回。2回死にかけ、1回遭難しかけた。
→2021年に何に取り憑かれたのか、可也山に登らずにはいられない体質になり、月3〜5回登頂している。でも痩せない。
土木と物流と地名と炭水化物が好き。妊婦ではありません。