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7月5日、志摩の初にある生松神社(おいまつじんじゃ)で、千度汐井(せんどしおい)の祭典が執り行われました。コロナウイルスの影響を考え、今年は祭典後の食事会の直会(なおらい)は中止になりましたが約20人が参拝しました。
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千度汐井の「お汐井」とは海砂のことで、お清めの力があると言われています。もっとも有名なのは、博多祇園山笠の舁き手の男衆が毎年7月1日と9日に筥崎宮の海岸で行う「お汐井とり」でしょう。お汐井は清めの真砂として舁き山に吊るしたりや舁き手の体に振り掛けたりします。
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糸島地方の千度汐井も海の真砂を使うところは共通していますが、祭事はそれぞれの地域によって特徴があります。
初の生松神社の千度汐井では、早朝に海岸で松の枝に海藻を絡め、海水に浸して清めて社前のお汐井にお供えします。お供えの松は地域の人が毎年用意しているそうで、おそらく幣の浜のお汐井と松を使っているとのことです。
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生松神社では松の枝を汐井に供えますが、ワラで包む「わらづと」に汐井を絡ませる地域もあります。また芥屋では地域の人が小石を集めて一つずつ集めて千個奉納するそうです。地域性のある祭事なんですね。
祭事の執り行い方は地域それぞれですが、豊作豊漁と健康を願うのはどこも同じようです。
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古くから農業が営まれていた初の生松神社の千度汐井では、土の神、農の神に豊年を祈り、疫病の退散を願います。今年はコロナウイルスという疫病が人を悩ませているので、この日の祝詞は特に疫病退散の願いを込めてもらった、と神社総代さんからの話がありました。
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なお、30年以上前は千度汐井のときに、ワラを束ねて曲げて結びつけて祝詞を書いた紙を貼った竹笹を作り、お清めをしてもらっていたそうです。お清めのあと、行政区の境目に竹笹を挿して区内を囲み、区内の田畑の豊穣と人の健康を願ったそうです。
今でも他の行政区では竹笹を見かけます。田んぼを見かけたら、竹笹を探してみてください。
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神様にココからココまでですよって印にしていたのかもしれないですね。